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ひるめし脳内タイムスリップ

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家で一人で仕事をしていると、昼飯なんてこんなものである。

外に食べに行くのも面倒くさいし、それ以前に田舎なので気軽に行ける店がない。

カップヌードルと焼きそばパン、つまりは炭水化物と炭水化物の組み合わせという、ジジイにはあまり好ましくない昼飯であった。

ところでこのカップヌードルであるが、発売されたのは1971年で、箸ではなく樹脂製の小さなフォークで歩きながらでも食べられるという、それまでの日本の食文化の『タブー』を破った画期的な商品であると自分では思っている。このすぐ後には、上部の紙蓋にぶすりと穴をあけ、そこに湯を注ぐ自動販売機が登場したように記憶している。

当時のカップヌードルの値段はちょうど100円。

安いように思えるのだけれども、1971年の大卒初任給が46000円程度であったことを考えると随分と高い。現在の物価に換算するとおよそ430~450円くらいであろうか。

写真のそれはビッグなるもので、カミさんが買ってきたので値段のほどは定かではないけれども、200円くらいではないかと思う。

もし、これが450円で売られていたとしたら、現代人は果たして買うであろうか。おれは一箱510円のマルボロは何のためらいもなく買うけれども、450円のカップヌードルを買う気にはなれない。

ちなみにおれが東京都荒川区の小汚い下町の病院でヒリ出た1967年の大卒初任給は26200円とあった。

この年の物価はガソリンがリッター50円、かけそば60円、コーヒーが70~80円、銭湯32円、都バス30円とある。

まぁかけそばやコーヒーはとにかく、ガソリンを現在の物価に換算すると、何とリッター380円前後になるではないか。これは高い。

同年に販売を開始したトヨタ2000GTの価格は238万円。

現在の物価に換算すると、およそ1800万円程度であろうか。

ガソリンのリッター380円はえらく高く感じるのに、トヨタ2000GTの1800万円は「まぁそんなもんかな」などと思えるのが不思議である。

とにかく、238万円持ってタイムスリップすればあの2000GTが買えるなどとガキみたいなことを考えたことがあるのは、きっとおれだけではあるまい。



by rising_h | 2019-08-20 12:38 | 思案 | Comments(0)